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第5号

2002年10月1日発行

 たいへんお待たせいたしました。第五号をお届けします。今号では、昨年秋に行われたミニ・コンサートの話題を中心に、原先生、門下生の方々からお寄せいただいた原稿を紹介します。


原一男 三味線・胡弓コンサート 2001年秋

 昨年の秋、十月から十二月にかけて、原先生のミニ・コンサートが上諏訪、松本、浅草、長野の四か所で行われました。小スペースで、数名の門下生も参加して、アットホームな雰囲気の会となりました。(報告:斉藤浩司/浅草教室)


胡弓・三味線鑑賞会  

 十月二十七日(土)、上諏訪の指月庵にて開催。門下生として二曲(「六段」「水のゆくえ」)演奏してきました。

 指月庵は諏訪藩の別邸として使われていて、庭園は今から約二五〇年前の江戸時代中期につくられたそうです。現在の建物は再建されたものですが、こじんまりとした静かな空間でした。  

 その指月庵に三十名ほどのお客様を迎え入れ、原先生の胡弓・三味線の独奏と、われわれ門下生(四名参加)も交えた合奏を、一時間半にわたってお聴かせしました。とても熱心に聴いていただき、われわれも緊張しました。

 当日は天気もよく、近くの山の紅葉もきれいで、とても贅沢な時間をすごしました。

 

蔵のコンサートin松本原一男三味線胡弓コンサート

 十一月十七日(土)の夜、松本の蔵シック館にて開催。今回は門下生と先生の合奏として、「編曲・越後獅子」「六段の調」「水の行方」の三曲を演奏。

 蔵シック館は、元造り酒屋の母屋・離れ・蔵を移築して、イベントスペースとして使えるようにしたもので、コンサートは母屋の座敷で行いました。

 今回の本番はかなり緊張しました。四十名ほどのお客様にお越しいただき、独特の雰囲気のある空間だったからでしょうか…。さらに精進を重ねなければと心に誓ったコンサートとなりました。

 

原一男のちょっとした胡弓・三味線コンサート

 十二月一日(土)午後、浅草のコミュニティスペース大黒家倶楽部(三味線のみかどさんの真向かい)にて開催。門下生として出演、「六段の調」「編曲・越後獅子」「水の行方」の三曲を合奏しました。

 今回は「水の行方」がわりとうまく演奏できた気がします。出演者みなのイキが合ってきたということでしょうか。舞台はつねに勉強の場です。

 

蔵のコンサートin長野・原一男三味線胡弓コンサート

 十二月八日(土)午後、長野・善光寺外苑西之門よしのや北土蔵にて開催(前のページに写 真)。今回も、門下生として「六段の調べ」「編曲・越後獅子」「水の行方」の合奏をしました。

 西之門よしのやというところは、造り酒屋さんで、今回コンサートを行った土蔵や、レストラン、うつわの店、酒とみその店などが集まっている、ちょっとおしゃれな空間になっています。

 今回は、浅草での会から一週間後ということで、わりと落ち着いて演奏できたかなという感じでしたが、ちょこちょことミスもしてしまい、やはり反省するところ大です。

長野市・西之門の酒蔵でのコンサート


 昨秋のミニコンサートツアーは、門下生としてほんとうにいい勉強をさせていただきました。人前で演奏することのむずかしさや楽しさを、身体で感じることができました。


 浅草での会を聴きにこられた門下生の方より、感想を寄稿していただきました。

〈浮草日記〉二〇〇一年十二月一日 土曜日

 浅草・大黒家倶楽部にて行われた『原一男のちょっとした胡弓・三味線コンサート』。 「音楽は小さい箱の中で聴くのが良い」と言われます。その理想にかなった三十坪ほどのスペースで行われました。

 御来聴者方で見る見る席が埋まり、にぎわう場内。開演を待ちながら、ご無沙汰をしていたことの失礼を詫び、安否を尋ねたり、世間話に花を咲かせたり、と皆それぞれ落ち着きません。

 その実、誰もが胸中で「今日は何を聴ける(得られる)のだろう?!」と期待感でいっぱいでした。  

 私は、初め入場しそびれ、扉の外におりました。

 洩れ聴こえる「おわら」のメロディー。それは、まるで本場・八尾町での、遠くから近付いてくる「町流し」のようでした。

  ふるさとをおもい焦がれて風の盆…駄作

  「八千代獅子」、「六段の調」、「越後獅子」…と演目が進むにつれ、場内の空気がとけてゆきました。ぎこちなかった客席は、すっかり一体となり、ひとつの音を共有し陶酔していました。

 空気を震わせる上質の音。体中を耳にして、自分を通 過させて音を感じているときの心地良さ。胡弓独奏「千鳥の曲」では、空へ空へと飛ばされるような開放感を体感できました。

 何より、曲が終わった直後の「シン」と静まり返った瞬間が好きです。  

 やがて楽しい時はお開きとなり、いつまでも感動の余韻に浸る人々。

 いついつまでも浸ってやまないファンの皆様のお帰りを、先生がエレベーター前まで見送られました。演奏熱で温まった大きな背中は、ほど良い加減で揺れていました。

 心の琴線に触れる「原マジック」。今後いくたびも酔わせてください。(松本ちか子/浅草教室)


【門下生の方々より】

 今号には、お二方より原稿をお寄せいただきました。


邦楽学習グループ合同発表会(二〇〇二年)の感想

 舞台袖で出を待つ時間が好きだ。

 なんて言うと、さぞかし自信があると思われてしまいそうですが、あのドキドキと緊張する空間はなんともいえません。

 しかし、演奏の方はというと、お粗末なもの。(そりゃドキドキするはずですよね。)  気が付けば、胡弓を習い始めて一年たってしまいました。

 昨年の葛西での発表会で、原先生の胡弓の演奏を聴き、「入門します」とメールを送って、楽器を作って、発表会にも参加させて頂いて・・・。この一年で新しい経験が沢山ありました。邦楽について何も知らずに入門し、今も分からないことだらけですが、胡弓の奥深さを感じています。

 発表会では、胡弓だけではなく三味線や箏と合せての演奏になること。また、先輩の演奏を聴けるのも得ることが多く楽しい一日でした。

 客演の櫻井さんの琵琶も素晴らしく、やはり日頃の精進のたまものなのね・・・と、練習不足も反省しました。

 これからも胡弓を通じて自分の世界を少しでも広げられたら・・・と思っています。「音が苦」ではなく「音楽」になるよう頑張ってゆきますので、原先生、これからもよろしくお願いしますね。(熊谷佳代/新宿教室)


三味線入門雑感

 大辞泉によると三味線とは日本の弦楽器の一つ、四角形で扁平な木製の胴の両面 に猫または犬の皮を張り、胴を貫通してのびる棹に三本の弦を張ったもの。普通 いちょう形のばちで弾く棹の太さによって太棹、中棹、細棹に分けられ調弦法は本調子、二上り、三下り等がある。中国の三弦が起源とされ、永禄年間(一五五八〜一五七〇)に琉球経由で渡来した楽器に日本独自の改良を加えたもので近世近代の代表的邦楽器となっています。

 さて、私は以前にも三味線の稽古を致しましたが、譜面 は文化譜で今度は家庭式譜でありますので慣れるまで大変苦労しました。実は譜面 が全然違いまして文化譜は横三本線で口三味線で間をとって弾いていたが、家庭式譜は縦譜ですので全く違っていました。また、つぼの位 置が違いますので苦労しました。最初の半年は三味線の抱えかた、ばちの持ちかた等の練習がありましたので、家で稽古すると昔の流儀に戻るので稽古しませんでした。しかし先生からレッスンのたびに基礎をしっかりご教示して頂きましたので、お陰様で今では曲が分かるようになり弾けるようになりました。わずか一年の間にグループの人達が上達しましたと先生に言われまして嬉しく思います。

 ところで、私達は数名で構成しているグループですので、特徴として音合わせもきれいに出来ていることです。みんな一生懸命に頑張っています。曲数も大部覚えました。それは先生の良きご指導の賜と感謝致して居ります。以前は個人レッスンでしたので、自分がどれだけ練習したかが分かりませんでしたが、現在は同じく揃って弾かなければならないし、教室では先生が他生徒に注意している時も自分が先生に言われている時の様に注意して聞きます。分からない所は分かるまで徹底的に教えて下さるので、興味深く三味線の練習に励んで居ります。先生の適切なご指導の下で目標をもち、一にも、二、三、四にも努力を積み重ねて行くことが三味線の上達への道だと思いました。(川上栄子/松本三味線愛好会)


【編集後記】

 なんとか年内にもう一号(第6号)を出せればと思っています。原稿等、ご協力をよろしくお願いいたします。(斉藤浩司)

 

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